
最近、地上波でもBLネタのドラマが多くなってきました。2019年の春のクールで放送される「きのう何食べた?」もゲイのカップルのお話。この2人が主役となっておいしそうな「漫画飯」を展開していくという内容です。
目次
きのう何食べた実写ドラマの詳細
放送日:毎週金曜日
放送時間:深夜0時12分~
放送局:テレビ東京
※ただし、テレビ大阪は翌週月曜日の深夜0時12分から
キャスト:西島秀俊・内田聖陽
脚本:安達奈緒子
原作:よしながふみ「きのう何食べた?」
原作
出典:アマゾン
「きのう何食べた」第1巻あらすじ
鮭とごぼうの炊き込みごはん、いわしの梅煮、たけのことがんもとこんにゃくの煮物、栗ごはん、トマトとツナのぶっかけそうめん、鶏肉のオーブン焼き、ナスとトマトと豚肉のピリ辛中華風煮込み、いちごジャムetc.……
出典:アマゾン内容紹介
原作漫画のあらすじですが、文章だけみるとメニューばかりでお話しの内容が見えてきません・・・(笑)基本的には、主役のカップル2人がおいしい食事を作って食べるという部分と、良い年齢の男性ふたりの生活(若干ゲイあるあるみたいな部分もあります)をホノボノした視点で描いています。
BL漫画にたまにある、悲観的な雰囲気はなく、筧史朗(西島秀俊)の実家も実は矢吹賢二(内田聖陽)と一緒に暮らしていることを知っていて、応援しようと(努力)しています。
お母さんも、まだ心の底では受け入れられないのですが、それでも理解しようと必死になっているところがほほえましい。
キャスト2人の人物像
ドラマでは、西島秀俊さんと内田聖陽さんがW主演ですが原作ではどんなふたりとなるのか人物像をお伝えします。
筧史朗 43歳(1巻開始時)⇒西島秀俊
職業:弁護士
性格:節約家・几帳面・料理が上手い
いわゆる女性役(ネコ)[/cell]
矢吹賢二(41歳 第1巻)⇒内田聖陽
職業:美容師
性格:おおらか・シロさんの浮気が気になる・働いている美容室の「爆弾処理班」と言われている。若干オネエ言葉がでることもある。
いわゆる男性役(タチ)
ふたりの出会いのきっかけは?
ふたりの出会いは、「きのう何食べた」の第2巻で描かれています。
シロさん(西島秀俊)が40歳を越えてから元カレと一緒に初めて新宿二丁目に行った時、40過ぎてもイケメンだと言われている自分が以外にもその場ではモテないタイプだと知る。
そのバーにいたモテる人というのは、シロさんのような細身で長髪の男性ではなく、ピタピタの服にガチムチな身体、ヒゲに短髪というのがゲイでいう「愛されファッション」だったとわかります。
しかし、その風貌はあまりにもそちら系だと見た感じでわかってしまう・・・。モテファッションからほど遠いシロさんが落ち込んでいると、一緒に居た元彼に声をかけてきたのが矢吹賢二(内田聖陽)だった。
「若そうだし肌が綺麗そう・・・」
打ちひしがれているシロさんにとってはその言葉は助けとなり、好印象でした。
その後、ケンジとシロさんは、美容師と客として再会。家も近かったのでなんとなくデートをして付き合っているかどうか微妙な時期に、ケンジの家が床上浸水で住むところもなく困っていると語ると、シロさんは「ウチ・・・来る?」といわゆる告白のようなことをして同棲を始めたのがきっかけです。
「きのう何食べた」ドラマのあらすじ
筧史朗(西島秀俊)は街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士。 史朗の日課は、定時に事務所を出た後に近所の安売りスーパーへ向かうこと。お買い得な食材をすばやく吟味しながら、頭の中で瞬時に夕食の献立を組み立てていく。月の食費を2万5千円以内に抑えるのが史朗にとっての重要課題なのだ。
帰宅した史朗は早速夕食づくりに取りかかり、三品のおかずと炊き込みご飯、味噌汁を手早く仕上げる。そしてちょうど夕食の支度が調った頃、帰宅してくるのが同居する美容師の矢吹賢二(内野聖陽)だ。二人は”シロさん“”ケンジ“と呼び合う恋人同士。二人で食卓を挟みながら取る夕食の時間は、日々の出来事や想いを語り合う大切なひととき。
ある日、連れ立って歩いていた二人は賢二の美容室の常連女性客・千石さんと出会う。千石さんは史朗を見るなり「この人が例の彼氏さん?弁護士で女役っていう・・・?」。それを聞いた史朗の顔色がサッと変わった。周りから偏見を持たれることが嫌な史朗は、自分の素性を職場に公表していなかったが、賢二は職場どころかお客さんにまで話していたのだ。これは・・・今夜の食卓は波乱の予感?
シロさんとケンジのほろ苦くもあたたかい毎日と、日々の食卓を描いた物語の始まりです。
出典:きのう何食べた
きのう何食べた原作のネタバレ
筧史朗は、弁護士事務所で雇われている弁護士。職場を時間ぴったりで帰り、スーパーでお得な食材を買って帰る。安く買ったごぼうを炊き込みご飯に入れようと調理しているとけ矢吹賢二(内野聖陽)がコンビニの袋を持ったまま帰ってきた。
無駄遣いをしたのではないかとシロさんが怒ると、ケンジはハーゲンダッツの新商品を買ったと答えます。
「シロさんってさ…お金が好きだよね…」
この部屋だって家賃10万円、弁護士だったらもっと稼げるのではないのかとケンジが言うと、史朗は雇われ弁護士なのでそんなに収入はないと言います。
「子供に面倒見てもらうなんて未来のないゲイが頼りになるのは金だけだろうが」とシビアな答え。
食事を終えたころ史朗の母親から電話がかかってきます。
母親は、史朗に他愛もない話をします。「オーラの泉を見た…」母親は美輪明宏と史朗を結び付けてる様子。しかも性同一性障害の子供を持つ親たちの会のオフ会にも参加をした…と。
自分が同性愛者だってことを職場の方が他にはきちんとカミングアウトしたのか?とまで言い出しました。
「同性愛者なのはちっとも恥ずかしいことじゃないのよ!?」勝手に盛り上がる母親…
史朗は何とか母親の電話を切ると、ケンジに家でカミングアウトした時の話を聞きました。ケンジの母親は激怒し「親不孝者!」と怒鳴ったという。
史朗の場合は、エロ本を高校生の時に本棚の奥に入れてたものを見られてしまい、母親は失神、三日間寝込んだ後新興宗教に入信して壺を買ってきた。
しかし、何事もなかったように母親にもう一度電話をかける史朗を見てケンジはカットしようか?問いかけました。
「シロさんって髪伸びるの早くない?もースケベ!キャッ」
「あーそうかもねはよ切って…」
そう言いながら史朗は家計簿をつけていました。8000円も浮いたと言うとケンジはそれで食事をしに行こうと言い出しますが却下。
「もしかしてシロさん、俺と暮らしてんのカット代タダになるからとかじゃないよね?」
シロさんととある主婦
弁護士筧史朗には親密にメールを交わす女性がこの世にたった一人いる。
(佳代子さん明日土曜の10時にユータカラヤの前で待ってます…)
二人の出会いは1年前、梅雨の合間の暑い日のニュータカラヤの前。
史朗が、880円の大玉のスイカひと玉をかどうしようか迷っていた時、隣で同じスイカをじっと覗き込むおばさんがいました。
お互いに気づき目はあったものの、卵売り場に行き戻ってくるとまだその女性はスイカの前で立っていました。 再度目が合う…
「ねえあなたこのスイカ半分こしない!?」
「ええいいですね!!」
二人の運命の出会いだった。
ひと玉買ったスイカを、半分にしようと女性の家に入ると、その女性は少し前に買ったスイカを史朗に出してくれました。
史朗は食べ方に悩んでしまいます。元々はスプーンで食べる派…しかし、そんなちまちました食べ方はゲイぽいのかもしれない…悩んだ挙句男らしくかぶりつきました。すると、口元から汁が垂れてしまいます。
その姿を見て、女性はハタと身の危険を感じました。ちょうどその頃30代から40代の女性ばかり狙って自宅に押し入りレイプ犯罪が多発していたのです。
その女性は50代でしたが、イケメンでアロハシャツ姿の史朗の出で立ちを見て犯人と勘違いし襲われると考えたのです。その女性は、頭がパニックになってしまい興奮して泣き出してしまいました。
史朗は、収めるためにこう言ったのです。
「私はゲイです!」
(シーン…)沈黙が流れ、史郎が名刺を差し出しました。
「私弁護士をしてます!筧史朗と申します!」
落ち着いた女性…、娘が帰って来て不審な顔になると女性は「この人ゲイなんだって!」
夫が帰ってくると娘が「あこの人ねゲイなんだって!」…その後食事を振る舞ってもらい富永佳代子さんと筧史朗のお付き合いが始まりました。
爆弾処理班
矢吹健二は町の美容師、美容学院時代の同級生の三宅さんが店長をやっている「フォーム」という店で働いてます。店長の三宅はケンジに独立して欲しいと言いますが、ケンジはその気は全くない。
従業員達は『爆弾処理班』としての矢吹の能力を買っており、いなくなると困ると考えている。美容業界で爆弾処理班と言うと「いろんな意味でとてつもなく難しいお客様」の対応を得意とするスタイリストのこと。
その日もやってきた爆弾…
気難しそうなマダムをケンジは根気強く対応します。しかも男女関係の間違いは起こらない…おしゃべりなお客さんの前でもケンジは惚気話をしていました。
二人で買い物をして帰ろうとするとそのおしゃべりな客とばったり。
「この人が例の弁護士でかっこいい彼氏なんだ!女役の!」
家に帰って激怒する史朗「今度同じことがあったらお前この部屋から出てけ!本気だからな俺は!!」
それを聞いて泣き出すケンジ。
「でも店長は、お客さんに自分の奥さんや子供の話をするよ?何で俺だけ自分と一緒に住んでる人の話を誰にもしちゃいけないの?」
メソメソと泣き出すケンジに何も言えない史朗。
「さー飯でも作るかな…」とごまかしました。
二人で食卓を囲み何事もなかったかのようにまたふたりの生活は続いていきます…。
まとめ
BL漫画というと二人の恋愛もようがクローズアップされることが多いですが、「きのう何食べた」の原作漫画は二人の食卓を通じたゲイカップルの普通の同棲生活を描いたものです。
おっさんずラブは原作漫画はありませんが、男×男というよりも「人間」×「人間」という要素が多かった。キスをするのも自然、抱き合ってても違和感はありませんでした。
今回の原作漫画もケンジが若干オネエ言葉になることや、自分たちは「男性が好き」なタイプだという共通点があり、縁があって一緒に暮らしている同居人。
食事(食卓)を囲む描写が多いので、ゲイカップルの家庭を自然な形で表現しているのが好感が沸きます。周りも温かな目でふたりを見ているところも良いのでドラマと一緒に原作を読んでみるのも良いかもしれません。